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post by Fumi Michihata
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北欧を食べる会 第20回sweets-deli研究会のご案内

2017年9月11日 23:21 - Miki Michihata
 2001年から3年ほど、デンマーク関係の仕事にかかわっていました。その頃は北欧によく通っていました。あれから15年、色々な意味で北欧の食文化は、大きく変わったように感じます。
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<<デンマーク産が並ぶ、ちょっとだけグルメ生協スーパーIrma>>

 15年前は、スーパーに行っても、野菜のバリエーションもなく、じゃがいも、人参、キャベツくらいは国産のものでしたが、それ以外は、ほとんど輸入ものでした。今では、ディスカウント業態含めスーパーマーケットには、様々な野菜が並び、以前は輸入物しかなかったトマトやピーマンに加えて、レタスなどの葉物類も自国産のものが幅を利かせています。サラダなど生食の機会が増えているようですね。どれもデンマーク産であること、そして有機農産物であることを表示するものも多いです。あの頃の、黒パン、乳製品、豚肉だけで回っていたシンプルな食生活を思うと、食材の種類は格段に増えています。
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<<どれだけオーガニックの食材を使ってるかを示す、飲食店の表示>>

同時に、味付けも、塩コショウの平坦なものから、様々な調味料やスパイス・ハーブ類などの風味が入り、増加する移民の影響もあるのか、エスニック的な要素も加わり、実にバラエティ豊かなものとなっているかと、驚きます。

 古くはプロテスタントの教えが根強かったデンマーク、質素倹約を重んじる伝統から簡素な生活のデンマークですが、この十年の間に、情報や人、モノの行き交いで大きく変容しました。その中で、レストランnomaに代表されるようなノルディックキュイジーヌも影響力あるムーブメントとなりました。nomaのRené Redzepi氏は、World Food Summitのキーノートスピーチで、今閉店しているnomaの次の開業に向けては、「ワイルド」をキーワードに掲げていると話していました。Nomaでは、うごめく蟻が出てくるのは有名ですが、次は、野山の草、海の草(藻)、そして虫にいたるまで、貪欲に食材の開発に挑んでいるとのことでした。ノルディックキュイジーヌは、どこへ向かっていくのですね。
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<<赤いマークはオーガニックのマーク、こちらは海藻の加工品>>

そうそう、René氏のお父さんは、ユーゴスラビア出身、お母さんのお父さんも東欧出身だそうで、様々な文化が交わることが新しい食文化をつくっていくのだとも感心しました。

そんな風潮の中で、昔風のデンマーク料理もよいものです。オープンサンドのことをスモーブロと言います。スモーはバターで、ブロはパンのこと。今では豪華に肉や魚が使われますが、黒パンとバターどころか、豚の脂くらいがごちそうだったのではないかと思います。
ということで、前置きが長くなりましたが、9月16日夕方から、あ少しだけデンマークのフードサミットのご報告をしながら、北欧を食べる会を開催します。ご都合つきましたら、お集まりください。

ご案内は、こちらをご覧ください。
ご報告は、こちらをどうぞ。

この記事の執筆者:
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道畑富美
北欧を食べる会 第20回sweets-deli研究会のご案内
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